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昨日からの豪雨について 2

【昨日からの豪雨について 2】

前のカキコで書いたことが現実として出てきた。
住民の不満はもっともだが、問題はどこにあるのか。

5年前の教訓は生かされたのか。福岡、大分両県を襲った記録的豪雨で
氾濫した河川や浸水地域は、2012年の「九州北部豪雨」と重なる部分が
多い。流倒木が川をせき止めるなど原因も類似。
福岡県や国土交通省九州地方整備局は河川改修などを進めてきたが、結果的に
甚大な被害を食い止めることはできなかった。住民たちは「また同じ所が
やられた」と、古里の傷痕にやるせない思いを募らせている。

5年前の7月、九州北部豪雨でも水があふれた福岡県朝倉市福光の桂川に
かかる蓮輪橋付近。橋の近くに住む自営業の人はは7日、約1.3メートル
まで床上浸水した家屋の片付けに追われ、不満の声を漏らした。
「川幅の拡幅だけではなく、川に隣接する住宅地や田んぼにたまった内水を
筑後川に排水するポンプも設置してほしいと、行政にずっと要望している
のだが」。いらだちを隠さない。

福岡県朝倉市を流れる赤谷川や桂川は今回の豪雨でも氾濫。ともに九州最大の
筑後川の支流だ。筑後川は1953年に流域全体で死者147人を出した
「筑後川大水害」など、本・支流でたびたび氾濫を起こしてきた「暴れ川」と
して知られる


両支流を管理する県は12~14年度、赤谷川の復旧工事を実施。
削れた護岸を直し、川底の土砂も取り除いたものの、川幅拡張などの
増強工事は見送った。桂川は拡幅や川底掘削などを行っているが、
工事進捗(しんちょく)率は5割未満で完成予定は9年先だ。
ただ県の担当者は「今回は5年前より被害が大きい。赤谷川の流域、桂川の
上流に、想像のつかない雨が集中的に降ったようだ」と「想定外」を強調。
「多くの支流を九州北部豪雨以上の想定で増強するには、工期も費用も
かかり過ぎる」と説明する。


まず行政の力不足。これは否定できないが、行政にも限度がある。
例えば県にしてみれば、予算的にも人員的にも、この地域だけを特別扱いに
することはできない。優先的という基準はあっても、他の地区よりやや
力を入れる程度が限界だろう。

上記で排水ポンプの事が出てきたが、何故、必要ならば何とかして自分達で
設置することができなかったのか。「暴れ川」として数百年も前から
知られていて、昭和28年には大水害が起こっている。それに対して
住民は自ら対策をしていたのか。何百万円もかかる施設をと行政に頼んでも
無理なのは当然だ。国も県も市町村も予算があるし、その範囲内で最善を
尽くすしか無い。

昭和28年から、相当の時間が経っている。
住んでいるのは自分達で、自分の生命、財産は自分で守るのが当たり前。
それでも個人や地域で無理なところをカバーするのが行政。
きつい言い方かも知れないけど、失う家や土地や田や畑さえ持っていない者から
見れば、持てる者のエゴである。
他の地区でも自然災害では無くても様々な改善して欲しい事はたくさんある。
行政はそれをすべて行うことはできない。ただ人命が絡めば優先する程度だ。
1から10まで行政を頼っても前に進むはずが無い。
河川であれば管轄は国、県、市町村と複雑だが、その枠を乗り越えて整備を
促し、また地元の各議員に運動してもらうというようなことも行える。

筑後川は昔から「暴れ川」として知られている。
小生も箒木蓬生氏の「水神」を読んでつくづく思ったものだ。

想像のつかない雨が集中的に降ったようだ」と「想定外」を強調。
こういう言い訳はもはや通用しない。「想像外」とか「規定外」というのは
自ら「自分達は頭が悪いので考えられません」と言っているのと同じ。
例え「規定外」であっても対応できるシステムやハードを作り出すのが仕事。
それができないなら、そういう部署、部門は必要ない。
一般企業がそういう言い訳で社会に通用するか。そういう企業は倒産しか無い。
地公体の人間だから、そういう甘い発言ができる。
自然を克服しようとしているから「規定外」という言葉がでる。
いかに自然を手名付けて共存するかが、未だにわかっていない。
人間の「思い上がり」が自然災害を増幅させる。

昭和28年西日本水害

 昭和28年西日本水害

箒木蓬生

 箒木蓬生


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