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高田郁著「あい」永遠に在り

【高田郁著「あい」永遠に在り】

「あい」という表題で恋愛小説のように感じるが「あい」は主人公の
名前である。小生はこの主人公のことを別の小説でほんの少し知っていた。
司馬遼太郎著「胡蝶の夢」にちらりと登場する。「胡蝶の夢」では
ご主人の関寛斎の方が準主役として出てくる。
「胡蝶の夢」は他の登場人物、司馬凌海なども面白い。
「あい」はともかく関寛斎の人生も面白くもあり、哀しいものである。
そこにも興味を引かれた。
小説の目次で第1章は「逢」、第2章は「藍」、第3章は「哀」、
第4章は「愛」となっている。この小説は「あい」の人生を関寛斎を
交えて綴ったものである。二人は現在、陸別町に祀られている。

関寛斎は百姓医者だが濱口梧陵の援助を受け佐倉順天堂、ついで長崎で
ポンペに西洋医学を学び、のち徳島藩の侍医となり、それも捨てるが、
幕末の戦乱では西軍の医療のトップとして活躍し、戦後、徳島に戻るも、
すべてを捨て(開拓資金を除く)、北海道トマムの地に移住し、最後は
自裁する。
徳島時代には自然保護のようなこともしている。徳島藩のお偉いさんが
班の木を勝手に売って大金を手に入れたが、それに対して反対運動をした。
そのせいで徳島県は全国でも県有林がもっとも少ないそうだ。

その奥さんが「あい」である。
娘と同じ名前なのでなんとなく買ったが面白かった。
娘は名は第2章の漢字である。
まあお勧めの1冊です。

関寛斎
 関寛斎

司馬凌海
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