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最近読んだ本No.5

【最近読んだ本No.5】

また最近読み返した本です。
小生、医学的なジャンルも好きでフィクション、ノンフィクションを
問わず読んでいます。今回の本は大鐘稔彦氏「孤高のメス」
外科医当麻鉄彦
です。
大鐘稔彦氏は1943年生まれで京都大学医学部を卒業。
早くから癌の告知問題に取り組まれポスピスを備えた病院を創設。
手術の公開などの先駆的医療を行ってきました。
「エホバの証人」の無輸血手術をはじめ多数の手術を手がけられています。
また、その後、淡路島の診療所で僻地医療に取り組んだ異色の作家です。

この本を読むと、まず感じるのは「白い巨塔」からの時代の流れと、
医療の進歩です。本の主題は肝臓移植ですが、同じ癌と取り組む
「白い巨塔」とはまるで医療の次元が違います。

第2点目は、これはあまりお勧めできることでは無いかもしれませんが、
医療現場における言葉(専門用語)です。
例えば、病院で医者が看護婦に言っている医学的用語がわかれば、
ある意味楽しく、ある意味恐ろしくなります。
もちろん医学的用語だけではありませんけど。
ステる=死亡する、アルママター=母校、パンペリ=汎発性腹膜炎、
IVH=中心静脈栄養、マンマ=乳房、アッペ=虫垂炎、ヘモ=痔、
PD=膵頭十二指腸切除、クーパー=鋏、アレスト=心停止、等々。
あげたら切りがありませんけど、自分が診断を受けて、医者と看護婦が
「クレーブス=癌」ですねなんて会話をすれば告知されなくても
わかるわけで、それはそれで怖いものがあります。

小生は家内に延命措置は一切しないでくれと言ってあります。
また違う問題なのですが、医学の進歩により以前は亡くなっていた方が
延命措置でとりあえず生きているという状態を保つことができるように
なりました。また昔ならば流産、死産、または育つ事の無い未熟児が
育つようになりました。その結果は医療費の天文学的な増加であり、
また障害児の増加です。それが良いか悪いかは価値観や倫理上の
問題もあり、小生には判断が付きかねます。当事者にならなければ
理解出来ない事もあると思います。できれば医学がより進歩して、
障害児を治すような時代がくればと願います。

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