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日本とEU=ヨーロッパ連合はEPA=経済連携協定の交渉が大枠合意

【日本とEU=ヨーロッパ連合はEPA=経済連携協定の交渉が大枠合意】

非常に大きな経済協定ができた。
農家、酪農家、漁業関係者、酒造関連業者等はどう感じているだろうか。
特に即時撤廃される品目に関係する企業や生産者はどう思っているだろうか。
一定の期間を置くものは、その間に生産性を高めて外国製品に負けない
市場性を作るという意味なのだろうが、はたして本当にそれが可能なのか。
自動車産業関連業者は喜んでいるだろうが。

交渉で焦点となっていた品目

(乗用車)

EUは、日本から輸出される「乗用車」にかけている10%の関税を
協定発効の7年後に撤廃するほか、「自動車部品」は、貿易額ベースで
92.1%の品目について協定発効後、関税を即時、撤廃。

(チーズ)

「チーズ」は、日本が現在29.8%の関税をかけているカマンベールや
モッツァレラといったいわゆる「ソフトチーズ」を含む最大3万1000トン
までの新たな輸入枠を設け、輸入枠の関税は、協定の発効後、年々削減して
15年後に撤廃。
この輸入枠を上回るチーズの関税率は現在の水準を維持。

(ワイン)

「ワイン」については、日本、EUとも協定の発効後、関税を即時撤廃。
日本の関税は現在、一般的な750ミリリットル入りのボトルにして
最大およそ94円の関税をかけている。シャンパンなどの「スパークリング
ワイン」も、750ミリリットル入りのボトルにして最大およそ137円の
関税が即時撤廃される。

(EUから輸入する加工食品)

「パスタ」は、協定の発効後10年で関税を撤廃。
日本は現在1キロあたり30円の関税をかけている。

日本が10%の関税をかけている「チョコレート菓子」も10年で関税を撤廃。

(日本が輸出する食品などにEUがかけている関税)

EUは「しょうゆ」や「緑茶」のほか「日本酒」や「焼酎」などの酒類に
ついての関税を協定発効後、即時撤廃。
EUは現在、「しょうゆ」に7.7%、「緑茶」に最大3.2%、
日本酒には、1リットル当たりおよそ10円、それぞれ関税をかけている。

EUが現在8%としている「冷凍ホタテ」の関税は7年後に撤廃。

(日本が肉や、チーズ以外の乳製品にかけている関税)

「豚肉」については、日本が価格が安い豚肉にかけている1キロあたり
最大482円の関税を、協定発効後、9年をかけて50円まで削減。
また価格が高い豚肉の4.3%の関税率は9年かけて撤廃。

「牛肉」は、日本がかけている現在の38.5%の関税率を、15年かけて
9%まで削減。「牛肉」と「豚肉」では、輸入量が急増した際に生産者への
影響を緩和するため日本が関税率を引き上げることができる「セーフガード」と
呼ばれる措置を導入。これらは、TPP=環太平洋パートナーシップ協定と
ほぼ同じ内容になっている。

チーズ以外の乳製品は、「脱脂粉乳」や「バター」は、新たに、原料の生乳に
換算して最大で1万5000トンまで低い関税で輸入できる枠を設ける。

小生には現段階では見通しがわからない。
まだこの合意に対する批評もそれほど出ていないが、今後の混乱は十分に
想像できる。
前にもカキコしたが我が国の生産者は日々努力し生産効率の向上を目指し、
行政は自国の生産者を援助、保護、指導し、自給率を高めることは日本の
早急な課題であることは間違いない。


コメント
name.. :記憶

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