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離島防衛の要「日本版海兵隊」誕生


離島防衛の要「日本版海兵隊」誕生】


先月18日に閉会した国会で「改正自衛隊法」が成立した。
全国の陸上自衛隊の部隊を一元的に指揮する「陸上総隊」を創設し、
陸上総隊の直轄組織として「日本版海兵隊」といわれる「水陸機動団」を
2018年3月までに新設するのが目玉である。国内に点在する離島などが
不法に占拠された場合、離島に上陸して奪還を目指す専門部隊である。

隊員の多くがレンジャー資格を持つ精鋭部隊で、これまでに日本国内や米国で
米海兵隊と共同演習も行っている。現在は660人規模だが、水陸機動団が
発足すれば2千人以上の規模に膨れあがる。

水陸機動団には水陸両用車の専門部隊も新設される。水陸両用車部隊は、
相浦駐屯地から佐世保市中心部を挟んで12キロメートルほど離れた
崎辺地区に崎辺分屯地(仮称)を建設して本拠地とする。

実際に離島が占拠された場合の奪還作戦のイメージはどうなのか。
海上自衛隊の艦船で島まで数キロメートルの沿岸まで接近し、そこから
水陸両用車やボート、ヘリコプターなどを使って上陸するというのが基本だ。
その前にやらねばならないことがある。航空自衛隊の戦闘機や海自の
護衛艦を使って攻撃し、敵を制圧することである。

離島が無人島なら良いが、有人島の場合は空や海からの攻撃は難しく、
その場合はどうするのか。また離島奪回作戦は陸海空の3自衛隊の連携が
不可欠だが、その辺りはどうなるのだろうか。

さまざまな課題はあるだろうが、水陸機動団の誕生は、日本の離島を不法に
占拠しようとする組織への「抑止力」につながる。
法案成立と陸上総隊の誕生には賛否両論あるだろう。批判もあるだろう。
しかし現在の自衛隊の弱みのひとつが離島防衛であることも事実。戦力均衡の
考え方からすれば、弱点を放置しておくことは紛争を招く恐れがある。
「水陸機動団」は決してアジア諸国の脅威となるような規模ではないが
適切な運用を内外にアピールしてもらう必要がある。

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