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韓国とアメリカ、現在の関係は

【韓国とアメリカ、現在の関係は】

サウジアラビアのサルマン・ビン・アブドゥルアジズ国王(82)が
1カ月間にわたりマレーシア・インドネシア・モルディブ・ブルネイ・
日本・中国などアジア6カ国を訪問した。
サウジ国王はほとんど海外に出て行かないが。マレーシアでは8兆ウォン、
インドネシアでは17兆ウォンの投資の約束をした。中国はなんと
28兆ウォンだ。日本では世界最大の企業公開(IPO)となる
石油企業アラムコの東京証券取引所上場を約束した。アラムコの企業価値は
最大2兆ドル(約226兆円)。これが実現すれば日本には非常に大きな
利益となる。
ところがここから韓国は抜けた。韓国は世界でサウジ産原油を4番目に多く
輸入する国で、いわばアジア最大顧客の一つだ。理由は簡単だ。
政治的な不安定。行っても効果がないということだ。
韓国を飛び越えて通過する「コリアパッシング(passing)」。
すでに世界の国々では常識となっている。

そこで本題のアメリカとの関係だが、韓国の対米外交の実態はさらに見苦しい。
ティラーソン米国務長官が韓国を離れながらしたインタビューで「我々は
彼ら(韓国)から夕食会への招待を受けなかった。」と述べた。
これは最高レベルの不快感の表示といえる。
韓国外交部は「コミュニケーションに混乱があった」と発表し、
「今後、説明があるだろう」と述べたが、取り返しはつかない。
全世界にそのように刻印された。
しかし誰のミスかに関係なくティラーソン長官がこうした異例の発言を
したということ自体が右往左往の韓米関係、緩んだ韓米疎通、格下げされた
韓米同盟の現状を表している。これが「コリアパッシング」の元である。
怒ったティラーソン長官に陳謝でもするかのように尹炳世外交部長官はわずか
会談4日後に、特に急ぎでもない米国務省主催の「反イスラム国(IS)
外相会議」に出席するためワシントンへ行った。

さらに懸念される問題は今回輪郭が表れたトランプ政権の超強硬対北朝鮮政策と
正反対の主張をしている韓国の野党大統領候補との乖離だ。
今は米中間の衝突より韓米間の衝突が先に発生するしかない構造だ。その場合、
「コリアパッシング」どころか、韓米同盟64年の最大の危機を迎えることも
ある。韓国大統領はそのような覚悟ができているのか。

韓国が国際社会ののけ者に転落したという「コリアパッシング論」が
広がっている。強大国が韓半島(朝鮮半島)の主要懸案を取り上げながら
当事者である韓国を排除しているという話だ。その根拠のひとつが米国大使の
長期空席である。米国がどれだけ軽んじて大使すらも適時に送らないのか。
リッパート大使が離任して3カ月になろうとするがだれが有力という話すら
ないのが現実だった。

少女像議論で日本の長嶺安政大使が帰国してから85日ぶりに帰ってきたのは
安倍政権が不便だったためだ。「いまのように重要な政権交代期にソウルを
空けておくのが話になるか」という世論に押され復帰したのだ。大使派遣は
駐在国の情報収集のためだ。だからトランプ米大統領が日本と中国の大使は
選んで韓国の大使は内定さえしていないのは韓国への関心が低いという意味に
違いない。

外交部首長である尹炳世長官は憤慨しているようだ。尹長官は先月末の
幹部会議で「いつになく韓米間の疎通は緊密だ。現実と異なるコリア
パッシングの話が出ないようにせよ」と指示したという。
すると外交部は翌日のメディア会見で「韓国など主要大使職が6カ月以上
空いたことは多かった。これを韓国重視か否かと関連づけるのは間違い」と
主張した。 果たしてそうだろうか。
結論から言えば「事実自体は合っているが真実ではない」が答だ。
歴代駐韓米国大使は22人。任務交代時に後任者の赴任が遅れたために
6カ月以上空席だったのは6回だ。額面上「6カ月以上空いたことがあった」
という主張は事実だ。だが一皮剥いてみれば話が変わる。

初めての空席事態となったのは1955年。ウィリアム・レイシー大使が
李承晩大統領との対立による5カ月で退くと、米国はわざと
9カ月間空席にし、不満の表示を明らかにした。
残りの5回は例外なく1~2カ月以内に後任者が決まった。赴任が遅れたのは
議会の承認聴聞会が遅れたためだった。韓米対立がない限り今回のように
後任者が決まらなかった時はなかった。それでも外交部は何の問題ないかの
ように主張する。真相を知らなかったとするなら無能であり、知っていて
そうしたのなら欺瞞したわけだ。

韓米間の疎通が緊密だという主張はさらに荒唐無稽だ。
夕食会不発のハプニングは韓米関係の座標を赤裸々に見せた
韓国メディアは韓国政府関係者の話として「ティラーソン長官が招請を
断った」と伝えたが、本人の話は違った。ティラーソン長官は記者の
インタビューで「最初から招待されていない」と打ち明けた。
すると外交部は「疎通に問題があった」と苦しい釈明をしたがワシントンの
米国務省は再び「招待されたことはない」と釘を刺した。
見苦しいにもほどがある。このような状況でも緊密な疎通云々するのは
あきれる。

これだけではない。尹長官は昨年7月の国会でTHAAD配備に対する中国の
反発をどう考えるのかという質問に「強い主張もあるが表面的なものが現実に
なるものではない。中国の経済制裁を予断する必要はない」と間違った推測を
したりもした。

最近の韓国外交は「これほど苦しいときがあっただろうか」と
言われるほど最悪である。
米国とは在韓米軍分担金と自由貿易協定再協議、中国とはTHAAD
報復、日本とは慰安婦合意問題などが山のように積まれている。
これに対する根本責任は外交当局が負わなければならない。
しかしもう手遅れというのが事実である。

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